組体操も騎馬戦もない? 昔と令和の「運動会」消えた名物種目と新たな取り組み 大分
新型コロナの影響で2年前に閉店した大分県佐伯市のすし店が、4月に再オープンしました。
復活の経緯について、経営を引き継いだ男性の思いなどを交えてお伝えします。
大分県南部に位置する佐伯市。
魚の宝庫・豊後水道に面していて、水産業が盛んな地域です。
そんな佐伯の新鮮な海の幸を楽しめるのが「錦寿司」です。
「錦寿司」の創業は1975年。
一番の売りは、このネタの大きさ。
通常サイズのものと、比べてみても違いは一目瞭然です。
一方、こちらはニシキゴイをイメージした「飾り寿司」。
こうしたインパクトや繊細さのあるすしが人気となり、佐伯を代表する店となりました。
また、評価は世界からも。
2007年にはアラブ首長国連邦のドバイですしを振る舞い好評を博しました。
海外での経験を生かし、「錦寿司」は冷凍のすしを開発。
家庭などに配送するサービスにも乗り出しました。
しかし・・・
新型コロナの感染拡大で状況が一変。
客足の落ち込みなどで事業継続を断念し、おととし4月に閉店しました。
――米沢観光園 米沢哲也社長
「佐伯の地で40年以上営業してきた錦寿司という大事な看板。ぜひ復活させたい」
閉店から2年…「錦寿司」復活のため、手を差し伸べたのが、大分県宇佐市でブドウ農園や飲食店などを営む米沢観光園の米沢哲也社長です。
コロナ禍で新たな事業の必要性を感じた米沢社長。
食品の冷凍技術について調べる中で、「錦寿司」の大将の岩佐洋志さんと出会いました。
冷凍ずしの技術や店自体にも魅力を感じ、「自分が経営を引き継ぎたい」と申し出たということです。
――米沢観光園 米沢哲也社長
「大将と話を続けて、簡単な道のりではなかったが、まあなんとか。もう一回やると決まって皆さんに伝える中で、ほぼ100%全員喜ぶ」
再オープンを目前に控え、店には活気が戻っていました。
かつて働いていた従業員や大将の家族たちが集まり、準備を進めます。
――従業員 三浦和枝さん
「2年間ブランクがあったがまた頑張ってやってみようかなと」
――大将の孫・寺田あゆみさん
「活気にあふれている。昔に戻ったなという感じ。孫としてもうれしい」
ついに迎えた再オープンの日。
新鮮な魚で握るのはもちろん、以前と変わらない大きなネタのすしです。
――すし職人・岩佐勝義さん
「握るのは何十年もやっているからすぐできるけど、やっぱり実際に握ってみて嬉しい。感無量」
――招待客
「やっぱりおいしい。2年ぶりに食べたけど」
「水産の町であることを証明するためにもここは絶対必要なおすし屋さん」
――米沢観光園 米沢哲也社長
「(以前と)同じように多くのお客様に楽しんでもらいたい。それから、冷凍すしを世界に広めていく技術もあるのでいろんな国にどんどん発信していきたい」
復活した「錦寿司」…挑戦の第2章が幕を開けました。