利根建設が挑む「新4K」で描く未来の働き方
様々な事情で学校に通えない子どもたちを受け入れる「学びの多様化学校」が15日、大分県玖珠町に開校しました。
関係者が集まって開校式が行われたのは、玖珠町の学びの多様化学校です。様々な事情で学校に通えない子どもたちを受け入れる公立の学校は、九州では初めてで、町の内外から小・中学生計16人が入学します。
ーー玖珠町立学びの多様化学校 小原猛校長
「この学校の学びには選択肢が多くあるということを伝えたいと思っている」
教育課程は不登校を経験した子どもたちに合わせたものとなっていて、始業を午前9時半からと通常よりも遅くし、全体の授業時間を減らすなどしています。入校式は16日行われ、子どもたちの学校生活がスタートします。
この学びの多様化学校、普通の学校とは異なる特徴がいくつかあります。まず、校則や学校行事はありません。子どもたちと一緒に、学校を作っていくということです。
授業も特徴的なものがあります。「自学」といわれる授業は、子どもたちが国語などの教科をそれぞれのペースで自ら計画を立てて勉強します。
また「野遊び」は、教室を出て自然と触れ合いながら学びを深めます。
なぜ玖珠町でこうした学校が開校したのかその背景を取材しました。
ーー玖珠町教育委員会 梶原敏明教育長
「これからは未来の学校と思いまして、学習者(子どもたち)中心の学校が、公立でも一つくらいあってもいいじゃないかと」
今回、玖珠町に学びの多様化学校ができた背景には、町内の子どもたちの不登校が増加傾向だという現実があります。2018年度から、町内の中学生の不登校の割合は年々増加し、2022年度は、町全体の1割を超えるまで増加しました。こうした子どもたちを一刻も早く救うため、学びの多様化学校の開校計画が本格的に動き出したのは去年の8月。わずか8か月でのスピード開校にこぎつけました。
ーー玖珠町教育委員会 梶原敏明教育長
「いろんな方法がある、選択肢もあるということで学びの多様化学校としました」
このスピード開校に尽力した一人が、文部科学省から玖珠町に出向中の上田椋也参事です。国との調整や必要な研修などを担当してきました。
ーー玖珠町教育委員会 上田椋也参事
「霞ヶ関で仕事している中で子どもたちの姿とか、町の中で頑張る先生の姿は今までなかなか見ることができなかったので。すごくうれしいなと思っていました」
今までになかった新しい学びの場…。子どもたちのため、町をあげて作られた学校の挑戦が始まりました。