利根建設が挑む「新4K」で描く未来の働き方
3月に入り、大学生などの就職活動が本格化していますが、雇用に関する気になるデータがあります。
「50%」これは民間の信用調査会社・帝国データバンク大分支店が県内企業を対象にした調査で、正社員の人手が不足していると回答した割合です。
人手不足が叫ばれる中、行われていることしの就活。
いまの学生の考えや県内企業の取り組みを取材しました。
◆TOS野島亜樹キャスター
「こちらの会場ではいま、就職説明会が開かれていて、リクルートスーツに身を包んだ学生たちが企業からの説明を熱心に受けています」
3月から来年春に卒業予定の学生を対象にした企業の採用活動が解禁されました。
大分市では5日、就職説明会が開催され、金融や建設、観光業など県内企業を中心に約60社がブースを設けていました。
学生たちは企業の担当者から業務内容などについて説明を受けていました。
新型コロナの影響で去年は1日のみの開催でしたが、ことしは6日も含めて2日間行われます。
学生優位の売り手市場 初任給アップの企業も
学生優位の売り手市場となっていることしの就活。
こうした中、県内にはこんな企業が…
◆大分銀行 森竹俊太さん
「初任給の引き上げはインパクトのある出来事かなと思っている。優秀な人材や多様な人材の確保を目的に実施した」
初任給アップを決めたのは大分銀行です。
来年春に入行する大卒の総合職では、最大で5万500円アップし、初任給を26万円とします。
◆大分銀行 森竹俊太さん
「採用活動で興味を持ってもらえる学生の裾野が広がっていると実感している」
同様の動きはほかにも…
別府市の不動産会社・別大興産も初任給を引き上げます。
来年春採用の新入社員から大学や大学院卒、短大や専門学校卒いずれも2万4000円増額することにしています。
引き上げは「過去最大」だということです。
人材の奪い合いが加速する中、賃上げの動きが県内企業でも広がっています。
休みや福利厚生…学生の希望は?
一方、学生からはこんな声が…
Q.初任給とか休みとか希望は?
◆学生
「土日祝日が休みの企業が一番うれしいので、そこも踏まえて金融系だとあっているのかなと思って」
「雰囲気を個人的に重視しているので、すごく和やかな雰囲気であったり、すごく仕事しやすい環境がいいかなと考えている」
「働き方とか、休み、福利厚生とかも色々聞いてみて、色々比較してみていきたいと思っている」
学生優位の売り手市場に企業側は…
◆ロボット開発の企業
「本当に人手が足りていないのを実感している。(学生は)売り手市場というのをみんな理解しているので、この会社がどう福利厚生があるのかといったところは、話をするときに、そこに目が輝く」
◆金融サービスの企業
「自分が成長したいというのがあるのではないかと思う。入社してやりがいというか自分が成長できるかどうかというところが一つのカギかなと思っている」
賃金アップや福利厚生など企業側は働きやすい環境づくりが求められています。
最後に就職活動のスケジュールです。
会社説明会などの広報活動は3月1日から、採用選考は6月1日から、そして、正式な内定は10月1日からとなっています。
これは就活が前倒しになり、学生が学業に専念できなくなるのを防ぐなどの理由で政府が企業に対して要請しているものです。
ただ、強制力はなく、実際には「優秀な人材の獲得のため」、この日程より早める企業も多くあるのが現状です。