“タワマン”に“億ション”も 大型マンション建設相次ぐ大分市中心部 そのワケは?【大分】

2023年11月10日 17:00更新

大分市中心部では今、大型のマンション建設が相次いでいます。
販売価格は上昇し、不動産関係者からは「バブルのころよりも高値」という指摘も…背景などを取材しました。

ーーTOS佐野格記者
「こちらは県内最大規模のマンションのモデルルームです。予約は順調で、すでに100件近くの契約が決まっているということです」

大分市南春日町の温泉施設跡地に建設中のマンションのモデルルームです。
部屋の数は220戸と県内最大規模。
販売価格は最高で6300万円ですが、売れ行きは順調だそうです。

ーーJR九州 岩本周平課長
「隣にはスーパーがあるし、110%を超える平置き駐車場があったり、共用部がたくさんある。おそらくこういったところで大きく差別化ができることを我々としても自信を持っている」


 

大分市中心部での大型のマンションは、ほかにも…
JR大分駅の周辺部で販売されていたり、計画が進められたりしているマンションは少なくとも10件ほど確認できました。

このうち、末広町での再開発事業ではタワーマンションなどが入った地上27階建てと14階建ての2棟のビルが…
また、駅のそばではほかにも19階建ての「タワマン」建設計画もあり、こちらは1億円を超える、いわゆる「億ション」の部屋も販売される見込みです。

ーー男性
「(億ションは)全然想像もつかない世界だが、大分はゆったりしていていいところなのでそういうのを求めて都会から移る人もいるのではと思う」

ーー女性
「(以前は)駅の裏は1千万円は安かった気がする。マンションならば駅周辺がいい、便利だ」


 

不動産経済研究所によりますと、去年、マンションの1戸あたりの全国平均価格は10年前と比べて約1300万円上昇していました。

マンション用地や建築資材の高騰などが背景にあるとみられます。
県内の不動産鑑定士もこんな印象を…

ーー安東正二不動産鑑定士
「マンション非常に今、高い値段で私の肌感ではバブルの頃よりも平均価格というのは高くなってるような気がする」

県内の不動産業界ではかつては「4000万を超えるようなマンションは売れない」と言われていましたが、今ではその価格を上回る物件も売れているということです。

ーー安東正二不動産鑑定士
「一番大きな原因としては生活スタイルの変化。皆さんの判断基準が変わってきていると(住宅取得者層が)都市型の生活スタイルを志向する傾向があってマンションの供給もどんどん行われる」

投資目的で県外からの購入が一部あるものの、中心部での暮らしを希望する子育て世代や郊外から移り住むシニア世代が購入を下支えしているということです。


 

大分市中心部で次々と建てられる大型のマンション。
乱立しているようにもみえますが、需要は堅調で販売価格は当面、今の高値の状態が続きそうだということです。

 

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