春の褒章 大分県在住者では６人受章
去年、別府市で２人が死傷したひき逃げ事件について警察庁が容疑者の男を重要指名手配に指定して１か月が経ちました。
指定以降、県警への情報提供は１３００件以上にのぼり、急増しているということです。
この事件は去年６月、別府市野口原の交差点でバイクに乗っていた大学生２人が車に追突され死傷したものです。
警察庁は９月１５日、現場から逃走した八田与一容疑者を全国で初めて道路交通法違反のひき逃げの疑いで重要指名手配に指定しました。
県警によりますと、事件発生後から１５日までに２８００件以上の情報提供が寄せられていますが、指定後の１か月は１３６０件で全体の半数近くを占めているということです。
ただ、依然有力な情報はなく、県警は引き続き、情報提供を呼び掛けています。
情報提供急増 要因は？
こちらは事件に関する情報提供の数の月別の推移です。
容疑者が重要指名手配に指定された９月は急増しています。
要因としてはどんなことが考えられるのか…
県警では「特にＳＮＳでの反響が大きく、認知度が高まっている」と分析しています。
関東に潜伏している可能性高いのか？
続いて、目撃情報が確認された場所ごとの内訳です。
大分県内が２７０件、県外が２０６５件です。
県外をさらに細かく見てみると、九州が３６８件、関東は９０７件、近畿は３３２件、その他で４５８件となっています。
関東での目撃情報が多くなっていますが、八田容疑者は関東に潜伏している可能性が高いのでしょうか…
この点について、警察は人口の多さが情報提供の数に影響していると考えていて、潜伏先の地域の特定には至っていません。
つまり、容疑者と似た人を目撃した場合はどこであっても十分本人である可能性があり、躊躇なく情報提供することが重要だと言えそうです。
目撃情報を提供した人は…
実際に目撃情報を提供した人に話を聞いてみました。
ーー関東に住む４０代女性
「顔の目の印象が強かったので、もしかしたらと。まさか、ここにいるわけがないと（思った）」
こう話すのは関東に住む４０代の女性です。
女性は９月１８日、最寄駅付近で八田容疑者に似た人物を目撃しましたが、当初は「見間違いかも」と警察への連絡をためらっていました。
ただ、容疑者が重要指名手配となっていたため、少しでも協力しようと２日後に警察に情報提供しました。
ーー関東に住む４０代女性
「間違っているかもしれないが、有力な情報につながる可能性もあるので勇気を出して情報提供した方がいいと思う」
こうした情報提供はあるものの、県警は依然有力なものはないと話しています。そして、引き続き情報提供への協力を呼び掛けています。
重要指名手配から１か月 遺族は…
今回、被害者の遺族が次のように取材に応えてくれました。
【遺族コメント全文】
重要指名手配から１ヶ月
重要指名手配となり更に多くの方々が力を貸してくださっています。
メディアの力、インターネットの力、皆さんの正義を強く感じています。
別府市のデザイナー、Roughさんは新たに別府警察署にハガキサイズのチラシを届けてくださいました。
YouTuber、インフルエンサーの方々の工夫を凝らした情報拡散の方法には見習うところが多くあります。
八田容疑者を逮捕するためのアドバイスや新たな捜査手法のご提案があれば何でも聞いてみたい、やってみたい、そう思っています。
必ず捕まると信じて八田容疑者の情報収集、情報拡散を続けていきます。
これからもご協力お願いいたします。
遺族母
