車が水没したら…「水圧でドアは開かない」 命を守るための対応をJAFに聞く

2023年06月06日 18:40更新

大雨のシーズンが始まったばかりですが、先週は全国で大雨による被害が相次ぎました。

その際、各地で確認されたのが車の水没です。

どう備えればよいか取材しました。

(愛知県の様子)
「多くの車が水没し、動けなくなっています」

6月2日、四国から東海にかけて線状降水帯による大雨に見舞われ、各地で冠水被害が相次ぎました。

愛知県では水没した車から男性が見つかり、その後、死亡が確認されています。

大雨に対する備えが求められる中、車の運転時に冠水被害を避けるにはどうすれば良いのでしょうか。

JAF大分支部に聞きました。

◆JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長
「大雨による冠水によって道路の路面状況などが分かりにくくなるところが一番危険な状態だと思います」

こちらはJAFの実験映像です。

水深60センチ、セダンタイプのタイヤが、ほぼ全てつかる深さです。

水につかって走行すると途中で止まってしまい動けなくなってしまいました。

◆JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長
「大体目安としてはタイヤの半分以下ぐらい。それぐらいの水深があれば走行は控えてほしい」

また車が水没した場合、ドアは開きにくくなります。

実験したところ、水深60センチでは通常の5倍近くの力が必要でした。

また、後輪が浮いた場合はドアへの水圧がさらに強まり開けることはできませんでした。

◆JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長
「水圧の影響でドアが開かなくなってしまうということも想定される。窓が開けばそこから出てもらうのが一番いい」

ドアも窓も開かなくなった場合、ヘッドレストや傘など車内にあるものを使ってもガラスを割ることができません。

こうした場合には市販されている緊急脱出用のハンマーが有効です。

◆JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長
「できればこうした緊急脱出用のハンマーを車に装備して脱出に備えてほしい」

こうした備えに加えて大事なのが水が溜まりやすい場所などを事前に把握しておくことです。

そして、大切な命を守ることを第一に考えるべきだとして吉武さんは次のように呼びかけます。

◆JAF大分支部ロードサービス隊 吉武正人班長
「水が溜まっているのであれば引き返す勇気を持ってもらうことが重要」

今後しばらく続く大雨のシーズン。

万が一の場合に対応できるよう日ごろからの備えが重要です。

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