イスラム教徒向け土葬墓地整備 地元と教会が合意 隣接の住民は驚きと心配 

2023年05月10日 18:40更新

別府ムスリム教会が、イスラム教徒向けの土葬墓地を日出町に整備する計画について9日夜、教会側と地元住民が正式に合意しました。

 

 

計画地に隣接する大分県杵築市の住民からは驚きや反対する声が聞かれました。

 

 

◆TOS牧野夏佳記者

 

「トラピスト修道院のすぐそばにある日出町のこちらの町有地で計画されているイスラム教徒向けの土葬墓地。およそ5年の時を経て計画が大きく動きそうです」

 

 

 

イスラム教徒向けの土葬墓地を巡っては、別府ムスリム教会が日出町南畑の町有地に建設を計画しています。

 

 

教会は地元の高平区の住民の要望を組み込んだ協定案を作り、協議を進めてきました。

 

 

その結果、双方が合意に至り9日夜、正式に協定が結ばれました。

 

 

協定には年に1回、水質検査を行うことや墓地は79区画とし20年間は次の遺体を埋葬しないことなどが盛り込まれています。

 

 

今後、町有地の売買に向けた測量などが始まる見込みで計画は本格的に動き出すことになります。

 

 

◆別府ムスリム教会 カーン・ムハマド・タヒル・アバス代表

 

「とてもうれしい。日出の住民の方に本当に心から感謝しています」

 

 

 

 

 

一方、建設が計画されている場所は杵築市山香町のそばで、近くには飲料水の水源地があり、地元の住民が反対しています。

 

 

日出町は4月、説明会を開きましたが議論は平行線のままでした。

 

 

今回の合意を受けて、杵築市の住民からは…。

 

 

◆渡辺雄爾・杵築市議 

 

「本当に地元としては驚いているばかり。地元としても新たな対応を考えていかなければいけないと思います」

 

 

◆杵築市山香町の住民 

 

「やっぱり飲料水だから、それをないがしろにされることになるとちょっとね」

 

 

日出町は「杵築市の住民の理解が得られるよう努めていきたい」と話しています。

 

 

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