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性的少数者、いわゆるLGBTQへの理解を深めてもらおうと今月、大分県大分市の高校で学習会が開かれました。
講演したのはトランスジェンダーである、この高校の音楽教師です。
「誰にもわかってもらえない」苦しい過去
ーー倉堀翔さん
「私にとって男性は異性だし、女性は同性。そこは誰にも分ってもらえずとても苦しい過去を生きたと思う」
こう話すのは大分市の大分高校の音楽教師、倉堀翔さん。
男性の体で生まれ、女性としての心を持つトランスジェンダーです。
高校で2日に開かれたLGBTQの学習会で、自らの思いを語りました。
ーー倉堀翔さん
「こういう苦労があった、こういうことが生きづらかったと伝えることで、皆さんが心の中で考えられるきっかけを作ってもらえれば」
物心ついた時から自分の性別に違和感を感じていたという倉堀さん。女性として生きたいという思いを抱えながら、男性として生活しなければいけない現実が苦しかったといいます。
心無い言葉と向き合い「嘘をつかず生きる」ことを決心
そんな倉堀さんにとって転機となったのは10年前。当時勤めていた中学校で化粧をしていた自分に対し、生徒などから心無い言葉をかけられました。
しかし、そうした言葉と向き合う中で、改めて、女性として生きていくことを決めたといいます。
ーー倉堀翔さん
「『先生は女だよ』と、『嘘ついて生きることはない』と言ってくれたと思います。私はこの生徒たちと出会って決めた。嘘をつかずに生きようと、生まれ変わるぞと」
現在は音楽教師のかたわら、クラリネット奏者としても活動する倉堀さん。生徒たちに対し「自分に嘘をつかず、充実した3年間を送ってほしい」と呼びかけていました。
ーー生徒は
「男女という、たった2つの性別で分けるのは違うと思った。知り合いにもそういう(LGBTQの)人がいて、態度を変えるのではなくて1人の人間として接していくことが大切だと思った」
これまでの人生と自らの胸の内を赤裸々に告げた倉堀さん。思いは生徒の胸に響いていました。