新品より安さ重視“中古品”に熱視線「きれいだったらいい」物価高騰が背景に

2022年09月09日 16:00更新

原材料価格の高騰や円安などの影響で様々な商品が値上がりする中、いま、売り上げを伸ばしているのが「中古品」。

家電やスマートフォンなど大分県内でも活気を帯びる中古品市場を取材しました。

 

成長を続ける「中古市場」

 

新品よりも価格が安いことなどが魅力の「中古品」。

 

ーー街の人は

「新品・中古ってよりも安さをとる。古着とか買ったりして高いのよりも安いのでもいいものがある」

「中古でもきれいだったりすれば全然いいと思う」

 

その市場規模は年々拡大しています。

 

 

業界紙が行った調査によりますと、中古品の市場規模は2010年は年間およそ1兆1450億円でした。その後、成長を続けおととしまでの10年間でおよそ倍に。さらにことしは3兆円に達すると予想されています。 

 

ニーズの高まりで販売規模を拡大

 

大分県内でもニーズが高まっているのが中古家電です。

大分市の家電量販店では洗濯機や冷蔵庫、テレビの中古品に加えて全国の系列店で展示していた商品をアウトレット品として販売しています。

 

 

洗濯機は新品だと7万円から8万円が相場ですが、2万円台で購入することができることも。

物価高などを受けて需要が高まっているとして、7月に販売スペースを1.5倍に拡大。およそ300点を販売しています。

 

ーーヤマダアウトレット皆春店 藤川正弘店長

「全国の店舗で買い取った商品を群馬の工場で点検、清掃をしてそれを各店で販売している。中古商品で7月(前年比)で2倍、8月(前年比)で4倍ペースで販売には繋がっている」

 

値上がり続くiPhoneも中古で

 

また、最新機能よりも“価格重視”で買う人が増えているのが中古のスマートフォンです。こちらはカメラの専門店ですが、7月からスマートフォンの中古品の販売を始めました。

スマートフォンも新品の価格は値上がりしていて、IT大手・アップルの公式サイトによりますと、7月に、iPhoneは4万円値上げされた機種もあり現在発売中の最新のiPhone13Proは販売価格がおよそ15万円から。

 

こちらの店で販売されているものは最新機種ではありませんが、日常で使うには機能は十分だとしていて、定価よりも3万円ほど安いものもあるそうです。

 

 

 

取り扱いを開始して以降、客の反応は上々だということです。

 

ーーカメラのキタムラ大分萩原店 高橋圭店長

「(中古品を)販売することを望んでいる声もたくさんあったし、新品のスマートフォンが値段が高くなっている現状も踏まえて中古の販売が伸びるのではという狙いがある」

 

盛り上がりを見せる中古市場。

物価の高騰は落ち着く気配を見せておらず、中古品の人気は今後も続きそうです。

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