頻発する“水害”なのに事前の避難は2割未満‥日頃の意識をどう高めるか【大分】

2022年08月13日 19:30更新

8月に入り、東北や北陸で記録的な大雨が続いています。

 

大分県内でもこれまで、度々大きな水害に見舞われました。

 

今回は、その時の教訓を風化させないために活動する日田市の団体をご紹介します。

 

 

「毎年毎年来ると思って」

 

訪ねたのはNPO法人、「ひた水環境ネットワークセンター」の河津勇成さん。

 

この日は市内の自治会長およそ70人を招いて防災講演会を開いていました。

  

河津さんが防災に関する活動を始めたきっかけは2度の九州北部豪雨。

 

2012年と2017年に発生し、日田市内に大きな爪あとを残しました。

 

◆河津勇成さん

「50年に1回とか100年に1回(の大雨)が5年おきにくるんですよ。だから僕らは毎年毎年来ると思って、今こういう活動をさせていただいてます」

 

 

 

被害を目の当たりにした経験から「日頃からの備えの大切さ」を痛感したという河津さん。以来、防災に関する情報発信に積極的に取り組んでいます。

 

川の氾濫の危険性が高い7つの地区の住民に向けた動画を制作。

 

地域の人がそれぞれの場所の気を付けるべき点をアナウンスしています。

 

 

◆河津勇成さん

「地域の方が、知ってる人が言ったら逃げようかなと思ってくれるんじゃないかと」

 

 

 

 

氾濫前に避難した人は2割に満たず

 

一方で、2020年の7月豪雨の際、天瀬地区の玖珠川が氾濫しましたが、大分大学の調査では氾濫前に避難をした人は2割に満たなかったということです。

  

こうした状況を受けて河津さんたちが始めたのが「水郷ひたの川マップ」。

 

インターネット上で公開しています。地図上にあるマークを押すと5年前の九州北部豪雨の時にその場所で撮影された動画や写真を見ることができます。大雨でその場所がどういう状況になったのかが分かるため、災害の危険な状況を知ってもらい、そうなる前の早めの避難に繋げて欲しいという狙いです。

 

 

◆河津勇成さん

「地図に載せれば、ここはいつも僕らが通っている通学路だとか通勤で通る道だというのが分かる。皆さん忘れるんですよね。その時の様子を。なんとかそれを皆さんの意識を上げたいと思っている」

 

 

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