医療現場は「崖っぷち」発熱外来に患者殺到‥ スタッフのコロナ感染で危機的状況

2022年07月28日 17:30更新

第7波によって感染が急拡大する中、大分県内の医療機関からは、業務がひっ迫し「崖っぷちの状態で、診療体制の縮小も検討せざるを得ない」という声も聞かれます。県内の医療の現場を取材しました。

 

大分市の大分三愛メディカルセンターです。

27日午前、発熱のある患者が搬送されてきました。

 

病院によりますと、感染拡大の影響でほかの医療機関が対応出来ず救急患者の受け入れを断るケースが増え、こちらの病院では救急車で搬送される患者の受け入れが通常の倍以上になる日もあるということです。

検査の結果、この患者は陰性でしたが、陽性で入院する患者もいます。

 

こちらの病院で対応出来る新型コロナの入院患者は20人まででしたが、26日から救急搬送が相次いだため医療スタッフをやりくりして対応し現在は、上限を超える21人が入院しています。

 

 

一方、発熱外来では…

発熱外来では午前8時30分の受け付け開始直後に予約枠が埋まり、断らざるを得ない状況になっていました。

PCR検査もフル稼働。

担当者は27日、朝からひっきりなしに検査に追われていました。

◆検査担当者は

「陽性率は非常に高いです。(これまでと)まったく違うようなパターンになって来つつありますね」

 

 

新型コロナの患者の対応にただでさえ追われる中、今、直面している課題が「人手不足」です。第7波の影響で、医療スタッフの中にも感染したり、濃厚接触者になるなどして出勤できなくなる人が相次いでいます。これ以上状況が悪化すれば、外来診療の縮小や停止も検討せざる得ない危機的状況だということです。

◆大分三愛メディカルセンター 三島康典理事長

「今の状態を維持するための努力はしていくが、がけっぷちの状態にあるということは間違いない」

一方、薬局でも感染拡大の影響が…。

 

◆O・P・A薬局 都甲大介 薬剤師

「うちに今ある抗原キットがもうこれだけになります。もう本当に抗原キットが無くていま困っています」

抗原検査キットが品薄に。

大分市のこちらの薬局では、1週間ほど前から検査キットを購入する人が通常の5倍に増えたといいます。発注はかけているものの、入荷の目処は今のところ立っていないということです。

◆O・P・A薬局 都甲大介 薬剤師

「できる限り迷惑のかからないように販売させてもらえたら思う」

感染者が増えているため県では、無症状の人は医療機関への問い合わせや受診を控えるように呼びかけています。

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