「空飛ぶクルマ」将来は普通の交通手段に?大分市も導入を検討 救急搬送や災害時の活用にも期待

2022年06月25日 10:00更新

近い将来、新しい交通手段になるかもしれない「空飛ぶクルマ」について、このクルマの開発に取り組む愛知県の企業が23日、大分県大分市に講演に招かれるなど県内でも関心が高まっています。

 

◆スカイドライブ 佐藤剛裕COO

「空飛ぶクルマを使って、いつでもどこでも誰でも移動できるような世界を実現したい」

 

大分経済同友会が23日、大分市で開いた講演会。

 

 

招かれたのは空飛ぶクルマの開発に取り組む愛知県豊田市の企業・スカイドライブの最高執行責任者(COO)です。

この会社ではプロペラの付いた機体を開発していて、3年前に有人飛行に成功しています。さらに開発を進め、2025年の大阪・関西万博では空飛ぶクルマをタクシーとして活用することを目指しています。

 

◆スカイドライブ 佐藤剛裕COO

「地方にかなりいい景色であったり、なかなか普段見られない非日常の体験が待っていると思うので、まずはそういうエンタメとか遊覧から。将来的には普通の移動手段として空飛ぶクルマを使っていく形で導入検討いただければ」

 

講演を聞いた県内企業からも期待の声が…。

 

◆講演会に参加した県内企業は

「まさに観光の多様化にものすごくつながっていく夢のある話だと思う」

「移動そのものがアトラクションになって、大分の魅力になっていいのでは」

 

魅力的な未来の乗り物に県内の自治体も…

 

◆大分市都市交通対策課 橋本陽嗣課長

「小回りが利くであろう空飛ぶクルマを活用するのは非常にポテンシャルがあるのではないか」

 

 

それが大分市です。

人口減少に伴う利用者の減少で公共交通機関が岐路に立つ中、市は自動運転バスなど新たな交通手段の検討を進めています。空飛ぶクルマについても今年度の一般会計当初予算に1100万円を計上していて、導入の可能性などを調査していくことにしています。

 

◆大分市都市交通対策課 橋本陽嗣課長 

「別府湾が開けてそこが飛びやすいというのは一つの魅力かなという風に思っております」

 

 

市は安全性への懸念を払しょくするため、まずは住宅地などが無い別府湾上空での飛行が実績を重ねる場として適していると話します。

さらに、大分空港や別府湾周辺の観光施設などへのアクセス向上、救急搬送や災害での活用など用途を広げられるのではないかと考えています。

 

◆大分市都市交通対策課 橋本陽嗣課長

「いち早く都市間競争を勝ち抜くためにも、(大分市は)飛びやすい環境がつくれると思いますので、まずはそういったところを自治体として取り組んでいきたい」

 

 

新たな交通手段として期待される空飛ぶクルマ。

県内でも近い将来、行き交う姿が見られるようになるかもしれません。

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