最愛の妻の死を乗り越え…60年ぶりに音楽活動再開 ハワイアンギター奏でる85歳男性 きっかけは

2022年05月21日 11:15更新

85歳でバンド活動を行う、大分県大分市の男性。

多くの人を楽しませるハワイアンギターの演奏の裏に、最愛の妻との別れがありました。

ハワイアンギターでどこか懐かしい音色を奏でるのは、安部宣彦さん85歳です。

安部さんのバンドは、地域のイベントや高齢者施設に招かれ演奏を披露しています。

 

 

◆安部宣彦さん

「童謡と日本名歌、昭和の歌。お客さんの要望に応じて弾く」

 

 

疎遠になっていた音楽活動・・再び始めたきっかけは

 

安部さんが音楽に没頭したのは大学時代。

デパートやホテルから演奏のオファーを受けるほどの腕前でした。しかし、卒業後は仕事に追われ、いつしか音楽とは疎遠に…

全国各地で働く転勤族となりました。

退職後、「気に入った場所だった」という大分を第2の人生の地に選びましたが、すでに音楽が無いことが日常に…

そんな安部さん、6年前に人生の岐路を迎えました。

 

◆安部宣彦さん

「男が妻を喪ったら、ダメですね。何をやってもやりがいがない」

 

 

最愛の妻・博子さんに先立たれたのです。

その喪失感で、自宅に引きこもりがちに…そんな生活が1年ほど続きました。

立ち直るきっかけは、近所に住む瑞木啓司さんの言葉でした。

瑞木さんは安部さんを地域の活動に誘い、「若いときの特技を生かしてみたらと」とアドバイスしたのです。

 

『このままではいかんけん』立ち直る栄養剤に

 

 

◆安部宣彦さん

「『安部さん、このままではいかんけん』と言われたのが、立ち直る栄養剤になった」

◆安部さんにアドバイスをした瑞木啓司さん

「どんどん積極的になって、まさに個性を発揮しているんじゃないかなと思います。」

こうしておよそ60年ぶりに音楽活動を再開したのでした。

 

 

亡き妻への思い出を綴った『想い出ソニック』

 

『想い出ソニック』

これは亡き妻・博子さんとの思い出を綴った曲。

夫婦の旅行ではJRの特急ソニックをよく利用したそうです。

 

 

♪想い出ソニック

2番:「あなたのいない時代(とき)がすぎ 生きるのぞみも消えました」

 

 

◆安部宣彦さん

「2番なんかはもうやっぱり・・・いや~いかんわ・・・」

 

最愛の人との別れは今も悲しい…

ただ、再び向き合った音楽の力で多くの人を楽しませ、自分も生きがいを感じています。

 

 

◆安部宣彦さん

「いい曲だと(聞いた人から)褒めてもらうのがすごくうれしくて、それをいつも妻に報告しているんですけどね、『元気な間は演奏やってね』と言っていると思います。生きている間、一生懸命やってみたいですね、演奏を」

白井 信幸記者
取材リポート

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