大分で警察官を名乗る特殊詐欺が相次ぐ 80代女性が838万円の被害「お金の番号を調べる必要がある」
およそ1000万円。
これは11月13日と14日の2日間で、大分県内で起きた還付金詐欺5件の被害総額です。
年末にかけて増える還付金詐欺。どのような手口なのか取材しました。
◆電話イメージ
「年金の払い戻しがある。きょうまで手続きができる」
こうした嘘の電話をかけ、金を騙し取る還付金詐欺。
大分県警によりますと、県内で11月13日からの2日間に5件の還付金詐欺が発生しました。
被害額は合わせておよそ1000万円に上っています。
手口は、ここ数年変わっていないといいます。
自宅や勤務先の固定電話に、市役所など公的機関の職員を名乗る人物から電話がかかります。
「年金の払い戻しがある。きょうまで手続きができる」などと騙りATMに誘導するなどの手口で、現金を振り込ませています。
被害者は犯人と電話で通話しながら操作しているため、振り込んだことに気づきにくいということです。
◆大分県警 安全・安心まちづくり推進室 高橋直樹室長
「公的機関の職員が自宅の固定電話に還付金の戻りがあるなどと言うことはないし、ATMに行くように指示することはない」
実際の被害者の利用明細票のコピーを見ると、金額は「98万円」や「49万円」となっています。
これは多くのATMで振り込みができる上限に近い金額で、犯人はこうした額を指示することが多いそうです。
県内での還付金詐欺は、2023年に入って11月15日までにすでに38件起きていて、2022年1年間のおよそ1.6倍となっています。
被害者の多くが50代から60代の女性だということです。
県警は「携帯電話で話しながらATMを操作している人を見たら声を掛け、被害の防止に協力してほしい」と呼びかけています。