時速194キロ死亡事故 二審は危険運転認めず 進行制御困難な高速度「立証されていない」大分

2026年01月22日 20:00更新

司法の判断が一転、危険運転とは認めませんでした。

 

 

2021年に大分県大分市で起きた時速194キロの車による死亡事故の裁判の控訴審判決で福岡高裁は「危険運転」ではなく「過失運転」であるとして一審判決を破棄し、被告の男に懲役4年6か月の判決を言い渡しました。

 

 

◆TOS山路謙成記者

 

「原判決を破棄し、懲役4年6か月とする。判決を聞いた瞬間、遺族はじっと裁判長を見つめていました」

 

 

この事故は2021年2月、大分市大在の県道交差点で小柳憲さんが車で右折しようとしたところ時速194キロの車と衝突し亡くなったものです。車を運転していた当時19歳の男が危険運転致死の罪に問われています。

 

 

これまで検察側は法定刑が20年以下の危険運転致死罪だと主張、一方、弁護側は法定刑が7年以下の過失運転致死罪だと主張しています。

 

 

最大の争点は時速194キロでの走行が「危険運転」と認められるかどうか。一審の大分地裁は「ハンドルやブレーキ操作のわずかなミスによって事故を生じさせる危険性があった」「進行を制御することが困難な高速度である」などと危険運転致死罪を認め懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

 

 

検察側は量刑が軽すぎるとして弁護側は判決を不服として双方が控訴。

 

 

 

裁判の行方は福岡高裁に委ねられることとなりました。

 

 

そして2025年9月から福岡高裁で始まった控訴審。

 

 

検察側は一審では認められなかった「妨害目的」もあったと主張。一方、弁護側は「進行を制御することが困難な高速度」にはあたらないなどとして改めて過失運転致死罪だと主張しました。

 

 

「危険運転」か「過失運転」か。22日再び迎えた審判の日。

 

 

判決の日を迎えた22日も被告は初公判と同じく法廷に姿を見せませんでした。

 

 

 

 

 

そして福岡高裁の平塚浩司裁判長は危険運転とは認めず一審判決を破棄し、被告に懲役4年6か月の判決を言い渡しました。

 

 

控訴審判決では一審の大分地裁が「危険運転」と認めた根拠となる「進行を制御することが困難な高速度」について「肯定するに足りる立証がなされていない」などとして認めませんでした。そして検察側が主張した「妨害目的」についても認めず。

 

 

一審の判断から一転、大分市の時速194キロの死亡事故は危険運転ではなく過失運転だとして言い渡された判決は一審の懲役8年に対し、懲役4年6か月でした。

 

 

交通事故を「危険運転」として処罰するための法律、危険運転致死傷罪。

 

 

現状は立証のハードルが高いとされていて「法律の条文が分かりづらい」という声が挙がっています。

 

 

大分の事故などを契機に国は危険運転致死傷罪の適用基準の見直しについて法制審議会で話し合いを続けてきました。

 

 

2025年12月には速度とアルコールに関して具体的な数値基準を定める案が取りまとめられていて今後の動きが注目されます。

 

 

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