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インダス川の源流から河口に広がる多様な文化や風景などをおよそ25年間に渡って収めた写真展がいま、福岡県朝倉市で開かれています。
青々とした空にそびえるカラコルム山脈の険しい頂、巨大な裂け目が現れた氷河を行く登山隊一行を収めた1枚です。
大分県杵築市に住む写真家で、写真界の直木賞とされる土門拳賞を2023年受賞した船尾修さんの作品です。
チベットを源流としてインドやパキスタンを通過しインド洋に流れ込む大河インダス川、船尾さんは全長3180キロに渡る流域の変化に富んだ風景や文化をおよそ25年間に渡って数万点の写真に収めてきました。
船尾さんは、以前は登山家として活動していて、そのころ目にしたものを多くの人に見てもらいたいと写真家に転身し作品を撮りためてきました。また、ノンフィクション作家としても活躍しています。
◆船尾修さん
「行く度に新しい発見がある。これ何なんだろうとか、この人たちは何でこういうことをして暮らしているのかとか考えながら撮影している」
いまは福岡県朝倉市の廃校となった小学校で写真展を開催しています。
かつての教室や廊下に飾られたおよそ100点の写真、教室を移動していくとチベット仏教が栄える地域やインドとパキスタンの国境カシミール地方で、水上生活をする人々の姿など、インダス川の源流から河口に至るまで宗教や生活様式が変わっていく様をたどることができます。
写真家・船尾修さんの作品
◆訪れた人は
「上流の高地の生活や低地を流れる流域の生活それぞれがすごい切り取られ方を表現しているなと(感じた)」
インダス川流域にはかつて仏教が栄えたガンダーラ地方があります。船尾さんは数年後にダムになるため沈んでしまう場所を訪ね、仏教文化や伝来の様子などを岩に刻んだ貴重な絵を後世に伝えようと写真に残す作業に取り組んでいます。
◆船尾修さん
「どこにその岩刻画が残っているか大まかなところは分かっているが全体像はまだまだ分かっていないので、探りながら行くのも自分の中で楽しみながら撮影している」
写真を始めておよそ25年を経た今も船尾さんを魅了し続けるインダス川流域の文化や景色。
この写真展は6月29日まで福岡県朝倉市の共星の里で開催されています。