キャベツ1玉553円 2024年を上回る値上げラッシュ 調理師目指す学生にも影響「支払う実習費増」

2025年01月23日 18:30更新

最近は野菜が高いと感じている人も多いのではないでしょうか。止まらない食品の値上げラッシュですが食に関する学びの場にも影響を及ぼしているようです。取材しました。

 

 

 

キャベツが高い 前年同期比3倍

 

パンにビール、冷凍食品など…帝国データバンクによりますと、2025年1月から4月までに値上げする食料品は6000品目以上。冷凍食品の一部は最大3割の値上げなど、2024年を上回る値上げラッシュとなる見込みで家計への負担はさらに増えそうです。

 

 

◆買い物客

 

「高いなと思っています」

 

 

「キャベツが無いみたいで。まぁしょうがないでしょうね。 いろいろとあるでしょうから、天候もあって」

 

 

農林水産省が発表した野菜の価格動向調査によりますと、1月14日から16日の全国の平均価格はキャベツがおよそ1玉にあたる1キロで553円。2024年の同じ時期は159円だったため、3倍以上の値段になっています。

 

 

また、ハクサイも2024年の2倍以上の価格に。

 

 

こちらのスーパーでは、少量の商品やカット野菜を取りそろえるなどして消費者が買い求めやすい値段で販売しているということです。

 

 

 

 

春野菜が出てくるまでは高値続く予想

 

野菜の価格高騰、その背景にあるものとは?

 

 

◆丸果大分大同青果野菜部 岩尾嘉臣部長

 

「去年の8月、9月の異常気象、非常に気温が高かったことと、2025年の寒波、並びに12月以降、非常に雨が少ない、そのような影響で入荷量が少ないまま来ている」

 

 

今後については、3月ごろに春野菜が出てくるまでは、高値で推移する予想だということです。

 

 

止まらない食材の値上げラッシュ、その影響はこんなところにも。

 

 

調理師などを目指す学生が通う大分市の専門学校です。

 

 

◆田北調理師専門学校 安部慎吾専任講師

 

「やはり調理師学校なので、食材の高騰はもちろん影響は受けている」

 

 

野菜を中心に調理実習に使う食材の多くが値上がりしているといいます。

 

 

 

調理師目指す学生にも影響 支払う実習費増

 

さらに光熱費の値上がりも追い打ちをかけ学生が支払う実習費は2年前と比べ1割ほど高くなっています。

 

 

一方で、こんな工夫も…

 

 

◆田北調理師専門学校安部慎吾専任講師

 

「規格外野菜というサイズが小さかったりとか、曲がっていたりとか、そういう野菜だが煮込み料理とかに使う分には刻んだりするので影響がない。そういう点でコストダウンをしている」

 

 

野菜だけでなく魚についても規格外のものを活用して工夫。

 

 

また、価格が高騰しているコメについては農家の協力のもと学生が田植えや稲刈りをして育てたコメを使っているため、大きな影響はないということです。

 

 

 

 

 

「プロとして食材を使い切る」

 

最後に調理のプロに家庭でも出来る節約術を聞きました。

 

 

◆田北調理師専門学校 安部慎吾専任講師

 

「食材高騰に関わらずプロとして、食材を使い切ることを常に指導している。食材の普通だったら捨てる皮や葉っぱの部分、うまくきんぴらや漬物にすれば、 食材の無駄も無くなる生ごみも減る、なおかつ体にもいい」

 

 

まだまだ続く見込みの値上げラッシュ。さまざまな工夫で乗り切りたいものです。

 

 

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