【回顧おおいた・事件事故】44年ぶり死刑判決、商業施設で殺人事件、時速194キロ「危険運転」認定
大分県臼杵市の商店街を襲った大規模な火事から24日で1か月です。
営業を再開する店も出てきている中、今後は市内有数の観光地としての復興も課題になっています。
現状を取材しました。
11月24日、臼杵市中心部にある中央通り商店街、通称「八町大路」の一角で起きた火事。
住宅や店舗などあわせて17棟が焼け、多くの人が当たり前だったこれまでの生活を失いました。
◆TOS児玉直輝記者
「火事からおよそ1か月が経ち、焼け跡は防護柵に覆われ中が見えないようになっている。この光景を目の当たりにするとぽっかりと大きな穴が空いてしまったようなそんな寂しさに襲われる」
火事から24日で1か月。
被災した店が営業を再開するなど商店街の様子も変わってきています。
今回の火事で被害にあった12の店のうち3店舗がすでに空き店舗で仮の営業を再開。
また、市は住宅を失った人に最長1年間、市営住宅を無償で提供していて現在、4世帯6人が利用しています。
火事の3日後に始まった義援金の募集にも多くの寄付が寄せられていて被災者への1回目の配分が今週行われる予定です。
また12月27日までとされていた受付の期間も延長される見通しとなっています。
生活の立て直しは着実に進んでいますが次なる課題も出てきているといいます。
◆臼杵市プロジェクトチーム姫野敬一リーダー
「がれきの撤去に非常に時間がかかるのと行政も(商店街全体の)復旧・復興に向けて被災者に寄り添った施策を行っていきたいが、それがどういったものになるのか、急いでやらないといけない」
ここ八町大路は、42の商店や飲食店などが建ち並ぶ風情のある街並みが魅力の観光名所。
市のプロジェクトチームのリーダーを務める姫野さんは観光名所としての商店街の再建が今後の課題だと話します。
どう復興を進めていけばいいのか。
市が助言を求めたのが2022年、2度にわたる火事で甚大な被害を受けた福岡県北九州市の旦過市場です。
12月10日、市の職員と商店街の人たちは北九州市を訪れ市役所の担当者や市場の人たちと意見交換しました。
今後、焼け跡から出る廃棄物の受け入れ先や義援金の配分方法などに気を配る必要があることなどを学んだといいます。
その他、北九州市の制度を参考に商店街の空き店舗の活用を促す補助制度を充実させようとしています。
◆臼杵市 プロジェクトチーム姫野敬一リーダー
「(旦過市場は)かなり復興・復旧していて仮店舗も出来ていて早いなと感じた。私たちもそういったところを見習って被災者と一緒になって取り組んでいきたい」
火事から1か月が経っても復興半ばの商店街。被災した人たちの生活再建や観光の復興に向けて対応が急がれます。