高崎山でサルの個体数調査始まる 適正管理が目的 大分
スズメやツバメなど私たちの身の回りで見ることができる鳥たち。
しかし、近い将来、こうした鳥たちを身近で見ることが難しくなるかもしれません。
「絶滅危惧種」に相当するペースで減少しているという現状を取材しました。
環境省などが行った最新の生態系調査で判明した身近な鳥の数の減少。
16種類が環境省のレッドリストの「絶滅危惧種」に相当するペースで減少しているとしていて、
この中にはスズメやツバメ、ムクドリなど私たちにとってなじみ深い鳥も含まれていました。
◆TOS渡辺一平記者
「こちらの地域、周辺に田んぼや川などがあって自然が広がっている場所ですが、こちらでも鳥の数が減っているということです」
大分市の田原地区です。
この場所で20年以上、観察を続けている日本野鳥の会県支部の衛藤民子さんもスズメやツバメなどの数が近年、減少していると感じています。
◆日本野鳥の会県支部衛藤民子さん
「以前ここで竹林の中でスズメは1000羽くらいが、ねぐら(寝床)を形成していたが最近はそういったものが見られなくなった」
環境省などの調査では、身近な鳥の減少の背景に温暖化の影響を指摘しています。ほかにも衛藤さんは自然災害や大規模な河川工事によって、鳥たちが暮らす環境が変化していることも減少の要因として考えられると推察しています。
◆日本野鳥の会県支部衛藤民子さん
「ここで一番変わったのは、大洪水によって 竹林や樹木がかなりあったが、それが一切なくなった。鳥はやはり環境によって一番影響を受ける」
こうした身近な鳥たちが減ってしまうとどうなるのか。
私たちの生活にも影響が及ぶ可能性も考えられるといいます。
◆日本野鳥の会県支部衛藤民子さん
「広い田んぼでのスズメが減っているところは、やはり少し気になる点。鳥が減ることによって害虫増えるとかいろんなことがあるのではないかと(危惧している)」
「生態系が壊れてくるので、やはり人間に一番影響が出てくると思う」
鳥のエサとなっていた害虫が増え、農業被害につながることなどが懸念されるということです。
今はまだ身近で見ることができる鳥たち。
しかし、かわいらしい鳴き声で私たちに警鐘を鳴らしているのかもしれません。