「大凶作」生産者は頭を悩ます ウメが不作でスーパーでも品薄に 大分 

2024年07月08日 18:45更新

熱中症対策や夏バテ予防などに活躍するウメですが、ことしは全国的に不作の年を迎え、大分県内のスーパーにも影響が出ています。

 

 

◆TOS山路謙成記者

 「大分市のスーパー。こちら青果コーナーで多くの野菜が並んでいるが、ウメの姿はどこにもない」

 

 

5月から6月にかけて旬を迎える「ウメ」。

 

大分市のコープ南春日店では6月からウメを販売していたそうですが、中旬には入荷が止まり、現在は発注しても入ってこない状態だと言います。また、加工品の梅干しについても発注量を減らすなど全国的な不作の影響が出ています。

 

 

 

 

 

こうした中、九州有数のウメの産地・日田市大山町でも出荷量が例年の約3割に留まったといい、生産者も頭を悩ませていました。

 

 

◆ウメ農家 森文彦さん

 「ウメは大凶作。客に『ことし梅がない』とは言えない。長くお付き合いしているところが多いから」

 

 

大山町農協によりますと、不作の原因の1つとして気温の「寒暖差」が大きかったことが挙げられるそうです。

 

2023年の年末から2024年の初めにかけて「暖冬」が続き、花が咲きましたが、その翌月以降、雨が続いたことや気温が急激に下がった影響で実ができず、収穫量が減少したということです。

 

 

 

 

大山町では「南高梅」を主に生産していますが、2024年は例年のおよそ3割しか収穫できず、販売価格も1キロ当たり1100円と例年の3倍から4倍に高騰しているということです。

 

 

◆大山町農協 営業事業部 河津英雄さん

 「ここまで少ない年も私も生きてきて初めて。各部会で対策はしているが自然相手というところはやはり一番大きい。来年(実が)なってくれることを期待はしている」

 

近年にないほどの大凶作。かつては「ウメクリ植えてハワイに行こう!」のキャッチフレーズでも知られたウメの里。関係者は来年の豊作を願うばかりです。

 

 

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