支援学校で給食をのどに詰まらせ死亡「担任は見守るべき義務に背いた」県に660万円の支払い命じる 大分

2024年03月01日 18:40更新

2016年、大分県別府市の県立南石垣支援学校で生徒が給食をのどに詰まらせ亡くなった事故を巡る裁判で、大分地裁は1日、原告の主張を一部認め、県に対し660万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

事故で亡くなったのは重度の知的障害があり、別府市の県立南石垣支援学校に通っていた林郁香さんです。

訴えによりますと、郁香さんは2016年、学校で給食をのどに詰まらせ亡くなりました。

郁香さんの遺族は「学校側が注意義務を怠った」などとして県を相手取り約3700万円の損害賠償を求めていました。

大分地裁で1日に開かれた裁判で、石村智裁判長は「よく咀嚼せず飲み込むような傾向がある郁香さんを残したままランチルームを離れたことについて、担任は見守るべき義務に背いたものと認められる」などと指摘。

見守り義務違反と郁香さんの死亡には因果関係が認められると原告の主張を一部認めました。

その上で県に対し、合わせて660万円の支払いを命じました。

◆郁香さんの母 林香織さん

「見守りはすべきだったことをはっきりと認めてもらうことが出来た。今後、こんな事故が減って障害者の食事のリスクに対する世の中の意識がもっと高くなる ように私たちはこれからも頑張っていくということを(郁香に)伝えたい」

県は控訴するかは「検討中」としています。

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