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大分県別府市で大学生2人が死傷したひき逃げ事件で、警察庁は逃走している容疑者の男を全国の警察を挙げて捜査する「重要指名手配」に指定しました。
道路交通法違反での指定は全国で前例の無いケースになります。
また、捜査特別報奨金の対象事件にもなり、逮捕につながる有力な情報の提供者には最大で300万円が支払われます。
去年6月29日、午後7時45分ごろ大分県別府市野口原の県道交差点で赤信号のため並んで停止していた原付バイクと普通バイクに坂を下ってきた軽乗用車が追突しました。
この事故で原付バイクに乗っていた当時19歳の男子大学生が死亡。
普通バイクに乗っていた大学生が軽いけがをしました。
追突した車は交差点の脇にある信号機の柱に衝突。
車を運転していた男は車を放置し現場から逃走しました。
警察は道路交通法違反のひき逃げの疑いで八田与一容疑者27歳を指名手配して捜査を続けてきました。
「意図的に」追突か・・
八田容疑者は事件直前亡くなった大学生との間でトラブルがあったということです。
捜査関係者によりますと、八田容疑者の車は制限速度の40キロを大幅に上回る100キロ近くのスピードで走行していたとみられバイクに追突するまでブレーキ痕は残されていませんでした。
こうした状況から、警察は八田容疑者が意図的に追突した可能性があるとみて捜査を進めています。
道路交通法違反での指定は全国初・・殺人に近い形態と判断
こうした中、警察庁は今月8日付で八田容疑者を「重要指名手配」に指定しました。
重要指名手配は殺人事件の容疑者など、全国の警察を挙げて捜査すべき凶悪事件と位置付けられるもので、道路交通法違反での指定は全国で初めてです。
警察庁はその犯行や凶悪性などから「殺人に近い形態」と判断したとしています。
また、捜査次第では、殺人容疑なども今後検討の対象になるということです。
さらに捜査特別報奨金の対象事件にもなり、有力な情報の提供者に対して最大で300万円が支払われます。
今月15日時点で、重要指名手配の容疑者は八田容疑者含めて全国で14人で、そのうち捜査特別報奨金の対象事件になっているのは5人のみです。
また、大分県内の事件で重要指名手配と捜査特別報奨金の対象となるのはいずれも初めてです。
警察庁は15日午前5時から、ホームページに公開したほか、今後ポスターを活用し広く情報提供を呼び掛けます。
遺族「逮捕するための一つの手段」
今回の重要指名手配への指定を受け、遺族は以下のようにコメントしています。
【遺族コメント全文】
「道交法違反で重要指名手配の理由」
重要指名手配に指定されたことで、八田容疑者は正式に国が認める凶悪犯になりました。しかし、このことは逮捕するための一つの手段であって最終的な目的ではありません。全国警察の捜査が進むことを期待しています。
昨年、HPやSNSを開設して以降、過去の八田容疑者を知る複数の方から連絡をいただきました。そこには、八田容疑者の凶暴性が書かれており、私たちは驚愕しました。それこそが500人を超える全国指名手配犯の中から八田容疑者が14人目の重要指名手配に指定された理由なのです。
なぜ道交法違反事件が重要指名手配になったのか、いま一度、八田容疑者の人物像と事件の経緯を多くの方に知ってもらいたいです。
このような凶悪犯が逃亡を続け、皆さんの身の回りに潜んでいる可能性があることは恐ろしいことです。
人ごとと思わず、八田容疑者の顔を覚えてください。似た人物を見たら、全国どこでもいいので近くの交番に情報提供をお願いします。
八田容疑者の写真や声、特徴は「願う会」のHPやSNSで公開しています。
時効を撤廃させ、逮捕後も厳罰に処するため、これからも逮捕状の署名を殺人罪に切り替えるためのオンライン署名活動を続けていきます。
引き続き、多くの賛同とご協力よろしくお願いします。
被害者遺族、別府願う会一同
また、公的な懸賞金とは別に、遺族などは事件の解決につながる有力な情報の提供者に最大500万円の私的懸賞金を出すとしています。
県警には、8月末時点で全国から1401件の情報提供が寄せられていて、そのうち1271件が似ているといった情報だということです。
八田容疑者に関する情報の提供先は別府警察署0977-21ー2131です。