「小鹿田焼の里」伝統技法を支えるシンボル「唐臼」の復旧作業進む 大雨で甚大な被害 日田市

2023年07月25日 18:40更新

7月、大分県内を襲った記録的な大雨から約2週間。

小鹿田焼の里として知られる日田市の集落では、伝統的な技法を支える唐臼の復旧作業が始まっています。

日田市小野地区の皿山集落です。

ここで作る小鹿田焼は、その技法が国の重要無形文化財に指定されています。

焼き物に使う土を砕く唐臼は、伝統技法を支えるシンボルです。

しかし、7月10日、記録的な大雨が皿山集落を襲います。

39の唐臼全てが被災し、ことし10月に予定されていた小鹿田焼民陶祭も中止が決まりました。

大雨から10日ほどが経ったこの日、唐臼が流れた窯元では炎天下の中復旧作業が行われていました。

作業をするのは大工の小袋信裄さん80歳です。

ーー1本どのくらい時間かかる?

◆小袋さん 

「3日くらい見ないといけない」

小鹿田焼の唐臼は、小袋さんが1人ですべて作っていて、この集落になくてはならない存在です。

◆唐臼が流された 柳瀬裕之さん

「6,7年前、あの時(九州北部豪雨)よりひどいなと思って。(作業してもらって)ほんとうありがたい」

◆小袋さん

「穴掘って入れて運ぶまでやっぱ大変な仕事。少しでも早く唐臼を打てるようにした方がいい」

一連の大雨で甚大な被害を受けた小鹿田焼の里。

一部の窯元は作業を再開しつつありますが、以前の光景が戻るにはまだ時間がかかりそうです。

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