「値上げ」の新年度スタート JR運賃や高速バス、電気料金も 懐には厳しい幕開けに 大分
地域の言葉を「集めてきた」みなさんと、「学んでいる」大学生との交流のお話をお届けします。
地域の言葉のコレクション
「野津原方言集」という手作りの冊子があります。
野津原で日常に使われる言葉や、そこで語られる話を丁寧に集め、まとめたもの。
30年で36冊。
「生活の中の古い言葉を残しておかないと無くなってしまう」との思いで有志8人でまとめてきました。
その8人も30年が経ち、今はもう4人だけになりました。
◆那須政子さん
「長いようで、短いようで、皆さんにほだされてなんとかやってきました。消えゆくものをね、残していきたいという一念がありましたので」
30年間の地域の言葉のコレクション。
しかし今のまま地域の図書館に置かれているだけだと、これも埋もれていく可能性があります。
貴重な資料を電子書籍に
ところが、この春、この36冊全てが「電子書籍」になったのです。
ダウンロードすれば、誰でもこの貴重な資料が見られるようになったのです。
別府大学の松田教授。
大分の言葉を研究していて、この「野津原方言集」を電子書籍にしました。
◆別府大学 松田美香教授
「この紙がだんだん赤茶けていき、それから燃えてしまったら、もう全然無くなってしまうんだなと思ったので。文化がぎっしり詰まってる、生活の文化がすごく詰まっていて、方言を研究する者にとっては非常に素晴らしい内容になっていると思います」
オンラインでの交流
「地域の言葉」の保存と継承、そして…学生たちの学びへ。
大学生たちが「言語や方言について」松田教授から学んでいます。
今回、電子書籍にするにあたり、大学生もその作業を行いました。
また同時に、この方言集をもとに方言の研究を行いました。
研究が始まったのは、コロナ禍が始まった2020年。
本当なら、実際に足を運んでの「聞き取り」をしたいところでしたがそうもいかず、最初はオンラインで交流を行い、研究を進めました。
◆赤星ヨシミさん
「まさかね、大学生と同じ場所で同じ空間で方言のことを語り合うというか、勉強するということは、これは続けててよかったなぁと思って」
対面での交流会も実現
実際に対面しての交流会も実現し、「野津原方言集」はより一層大学生の心の中に刻まれました。
◆女子学生
「年齢というか、歳というか、育ってきた環境が違っても、一つの活動を通して同じ気持ちになれるってことは、とても嬉しいことだと思います」
◆松田教授
「実際に方言が聞けたとか、それから実際の人たちに会えたっていうのはすごく良かったっていう、まず、守りたい気持ちが生まれましたっていうふう言ってくれたり、書いてくれたりした人たちがいて。勉強が少し生き生きとしたかな、というふうに私は思ってます」
99歳も精力的に研究
佐藤源治さん99歳はこの「野津原方言集」を作り続けてきたリーダー的な存在です。
現在、施設に入所していますが、今も精力的に「野津原方言」の研究に取り組んでいます。
◆佐藤源治さん
「教科書にはないけど、方言ちゅうのは、日常、みんなの共通語として、こんなにあってもいい、またこれ以上にあったらまた、誰かが集めて残しちょく、ちゅうことも大事なことと思います」
「地域の言葉」の保存と継承
現在は電子書籍化からさらに一歩先に進めて、検索などが簡単にできるように、すべての内容を文字データに置き換えていく作業を進めています。
また、生きた言葉を収録し残していこうと一緒に動画も作っています。
地域の言葉を大事にしてきた「野津原のみなさん」と「大学生」。
これは…もはや、同級生です。
◆松田教授
「もしご迷惑じゃなければ、交流会をこれからも続けていけたらなっていうふうに思ってます」
◆那須政子さん
「ほんと学生さん、ありがとうございました。これからもまたよろしくって言いたいですね」