パラ陸上・中西麻耶選手 地元で涙のラストジャンプ 引退後も「道を作っていける人でありたい」大分

2026年10月05日 19:30更新

大分県由布市出身のパラリンピアン、中西麻耶選手が3日、引退しました。

 

 

挑戦し続けた競技人生を映像で振り返りながら、中西選手の「ラストジャンプ」をお伝えします。

 

 

9月、現役引退を表明した中西麻耶選手41歳。競技生活を締めくくる舞台として選んだのが、地元・大分での大会です。

 

 

一般選手とともに行われた走り幅跳びに出場しました。

 

 

◆中西麻耶選手

 

「地元大分で最後を迎えられた経験が私の中でこれからものすごく大きなものになってくると思う」

 

 

 

 

 

20年前、仕事中の事故で右足のひざ下を失った中西選手。

 

 

失意の中で出会った陸上競技が彼女の人生を変えました。

 

 

持ち前の脚力を生かし、2008年の北京パラリンピックに出場し、100m、200mで入賞を果すと、その後は走り幅跳びに力を入れ、記録を伸ばしていきました。

 

 

◆中西麻耶選手(2012年)

 

「資金がないためにスパイクが買えないとか、世界選手権にお金がないから出場できないのはおかしい」

 

 

課題となったのが活動資金集め。

 

 

その解決策として、自身の写真を載せたカレンダーを販売したのです。

 

 

撮影はパラアスリートを撮り続けている 写真家の越智貴雄さんが担当しました。

 

 

◆写真家 越智貴雄さん

 

「生き方の豪快さもあった。障害者と健常者の壁みたいなものをどんどん薄くして、ぶち壊してったんじゃないか見ていて本当に痛快」

 

 

◆中西麻耶選手

 

「バッシングを受けることの方がものすごく多かったが、それに耐えながら、この道がいつか誰かのためになると信じてやってきたので、 それが今周りを見渡してみても改めて自分がやってきたことは間違いではなかったと感じてる」

 

 

苦難を乗り越えながら競技を続けた中西選手。2019年の世界選手権で金メダルを手にします。

 

 

さらに翌年、5メートル70センチの跳躍をみせ、自身の持つアジア記録を更新。

 

 

35歳で出したこの記録は今も破られていません。

 

 

パラリンピックにはおととしのパリ大会まで5大会連続で出場しました。そんなレジェンドの最後の勇姿を見届けようと、3日、大会会場にはファンの姿が…。

 

 

中西選手は2回目の跳躍で4メートル69センチを記録し、上位8人で争われる4回目以降の跳躍に進みます。距離は延ばせず、ついに最後、6回目の跳躍へ…

 

 

中西選手にとっては競技人生のラストジャンプです。

 

 

故郷で見せた思いの詰まったジャンプ。

 

 

万感の涙が溢れました。

 

 

 

 

 

◆中西麻耶選手

 

「故郷の大分でたくさんの皆さんに支えられて終われることを心から感謝しています」

 

 

引退後の活動について、中西さんは指導にも携わる考えを示しました。

 

 

また、今後もチャレンジを続ける決意です。

 

 

◆中西麻耶選手

 

「どんな状況にあったとしても努力はやめてはいけないし、チャレンジする権利は誰にでもあると信じてやってきた。みんなが一歩踏み出すのに勇気がいるような事柄にチャレンジして多くの道を作っていける人でありたい」

 

 

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