【気持ちよく並んだ数字は偶然の産物】地名と橋の名前の組み合わせでトンネルの数字が連続・大分

2025年09月13日 07:00更新

偶然か必然か?東九州自動車道の謎のトンネル群を追え

 

東九州自動車道を走っていると、奇妙な光景に出くわす。山口第1トンネル、山口第2トンネル、そして山口三軒屋トンネル、山口下孫四郎トンネル。1から4まで、まるで意図的に並べられたかのような数字の連続。果たしてこれは偶然なのか、それとも何らかの意図があるのか。

 

 

 

人名のような奇妙なトンネル名

 

「この山口下孫四郎って人の名前みたいじゃないですか?どう検索しても出てこないんです。何か隠された秘密、謎があると思うんですよね」

 

 

確かに「下孫四郎」という名前は、どこか人物名のような響きがある。しかしあらゆる検索サイトで調べても手がかりは見つからない。そこで人工AIに聞いてみると、興味深い回答が得られた。

 

 

 

「山口下孫四郎は日本の江戸時代後期の武士であり、特に商業や技術に関わる事業を行っていた人物として知られています。しかし、彼についての詳細な記録はあまり多くなく、特定の歴史的事象において重要な人物として取り上げられることは少ないかもしれません」

 

 

武士らしい名前の響きが確認できたが、これはあくまでAIの推測に過ぎない。

 

そこで真相を探るべく、トンネルを管理する国土交通省延岡河川国道事務所の伊東さんに話を聞いた。

 

 

「トンネルの名称については計画段階や設計段階で、最初に仮称として、所在とか地名などから取って、つけることが多いです」

 

 

トンネルの名前は通常、その地域名を拝借することが多く、それ以外の場合は第1トンネルのような数字の名前になることがあるのだという。今回の場合、地域名である山口を入れてほしいという要望があったことから、現在のトンネル群が名付けられたのだ。

 

 

「完成して並んだ時に1234って並んでるということについて話題にはならなかったんですか?」

 

 

「いや、その時はなってないですね。確かに言われると1234って並んでるなっていうのはありますね」

 

 

「これって何か意味があったりするんですかね?」

 

 

「いや、それはないと思います」

 

 

 

1から4まで整然と並んだトンネルの名前は、なんと偶然だというのだ。しかし、さらに驚くべき事実が判明する。

 

 

周辺を調べてみると、三軒屋橋、そして下孫四郎橋という橋が実際に存在していたのだ。つまり、トンネルの名前は既存の橋の名前から取られていたのである。その結果、たまたま数字が並んだということらしい。

 

 

「こんな偶然あります?すごいわ」

 

 

しかし、偶然はこれだけでは終わらなかった。よく見ると奥にもう1つ橋を発見。「5とかの可能性もあるってことか」そう思って確認してみると、驚きの展開が待っていた。

 

 

「・・上孫四郎橋」

 

 

 

こうなってくると、橋の名前の由来となった孫四郎が一体誰なのか気になって仕方ない。周辺で聞き込みをしてみると、貴重な情報が得られた。

 

 

「三軒屋は地名」という証言から、三軒屋橋もこの地名から名付けられたことが判明。となると孫四郎も地名なのか?

 

 

 

 

 

 

 

調査を続けていると、神社で興味深い発見があった。太郎、三郎、六郎など「〜郎」のつく名前が次々と見つかる中、ついに「孫太郎」という名前を発見。

 

 

 

さらに調べてみると、後藤孫太郎さんという、昭和にかけてこの山口の氏子を代表する方だったということが判明。「相当近すぎましたよ。孫まで来てるもん」

 

 

 

孫太郎さんに兄弟がいた=孫四郎という仮説をもとに聞き込みを続けると、ついに決定的な手がかりが得られた。

 

 

「後藤孫太郎さんっていう方はご存知ですか?」

 

 

「ああ、私のひいおじいさん」

 

 

「・・ちなみにお父様のお名前とかって?」

 

 

「お父さんの名前はまごころって言います」

 

 

孫五郎ではなく「まごころ」。「私は孫四郎さんを探しに来たんですけど、孫太郎さんを発見して、で、一番近いところにいるのがまごころさん」

 

 

結局、孫四郎さんにはたどり着くことはできなかったが、孫太郎さんとまごころさんという関連人物を発見することができた。

 

 

調査の結果、東九州自動車道の山口第1から山口下孫四郎トンネルまでの1234という連続した数字は、すべて偶然の産物だったことが判明した。

 

 

しかし、深堀りしてみることで地域の歴史に新たな興味と愛着がわいてきた。私たちは今後も身の回りのふとした不思議や謎に挑み続ける。

 

 

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