日産自動車業績悪化など受け 地方の自動車部品メーカーも米連邦破産法適用を申請 大分
随意契約による政府の備蓄米は大分県内でも販売する店が徐々に増えています。
安いコメを求める消費者が増える一方で生産者からはコメ作りを続けられる適正な価格を求める声も。
取材しました。
政府が放出している随意契約の備蓄米。11日からは追加の放出に向けて3回目の受け付けが始まりました。
全国で備蓄米の流通が進む中、11日は中津市でも…。
◆TOS山路謙成記者
「こちらのドラッグストアでは銘柄米の隣に、黄色の目立つ張り紙が貼られ備蓄米が置かれています」
ドラッグストアコスモスでは先週の日田市の店舗に続いて中津市でも11日、2022年産の備蓄米いわゆる「古古米」を販売。
市内8店舗で5キロ1980円で販売されました。事前に告知されていませんでしたが早速買い求める人の姿が見られました。
◆客
「いつ入るんだろうと待っていた」
「(味は)そこまで炊き立てだったら悪くないみたいな感じだからおいしく食べたい」
一方、銘柄米は4000円台で販売していて店では備蓄米の放出により銘柄米の価格が下がることを期待していました。
◆コスモス薬品店舗運営部阪本伸太郎さん
「今後少しでも銘柄米の価格が下がって消費者が主食であるコメをより買いやすくなっていけば」
実際、全国のスーパーでのコメの平均販売価格は値下がり傾向にあります。
最新の発表では前の週に比べて37円安い4223円で2週連続の値下がりです。
この結果には随意契約による政府の備蓄米は含まれていないため今後さらに平均価格は下がる可能性があります。
消費者の期待は高まる一方ですが、コメの価格の低迷に苦しんできた生産者は「安さ優先」になることを心配しています。
◆綿田米生産者 後藤啓文さん
「最近肥料、農薬、燃料も高い、 機械を買うのも高いのでいろんな面で農家はこれまで負担を強いられていた」
豊後大野市朝地町で60年近く続く「綿田米」を生産する後藤啓文さんです。
コメの価格は2023年まで5キロ2500円ほどと過去最も低い状態が続き、肥料や農薬などの価格高騰を受け利益が出るぎりぎりの状態だったと話します。
今回、2000円を下回る備蓄米の流通により安さが重視され生産者の経営を維持することが難しい価格まで下がることを懸念しています。
◆綿田米生産者 後藤啓文さん
「店が安売り合戦になっても困るしやはり農家のことも考えて適正価格に近付けてもらう。やっぱり3500円前後のコメ(の価格)に落ち着いてくれたらいい」
今後、県内のスーパーなどでいつから販売が行われるのか最新の状況を取材しました。
すでに日田と中津の店舗で販売したドラックストアコスモスでは精米が出来次第、県内のすべての店舗で順次販売したいとしています。
ミスターマックスでは12日西大分店で午前9時から販売を行う予定で、ドラックストアモリでは6月上旬から中旬の販売を目指すとしています。
そのほかトキハインダストリーやコープおおいたなど多くの店舗ではいずれも販売日は未定となっています。