活弁士の親子が古里で公演 軽快な掛け合いで観客を魅了「満面の笑顔でこんなに喜んでもらって」大分
熊本県にある国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園の入所者の作品展がいま、大分県別府市で開催されています。
この作品展はハンセン病について多くの人に知ってもらおうと、別府大学の同窓会などがことし初めて開催したものです。
展示されている作品は熊本県合志市にある国立ハンセン病療養所菊池恵楓園の入所者でつくる絵画クラブ「金陽会」のメンバーたちが制作したものです。
菊池恵楓園は、国の誤った政策により、ハンセン病の患者を強制的に隔離する施設として1909年に作られました。
現在は60代から100歳代まで111人が生活しています。
絵画クラブの活動は1953年に始まりましたが、指導者はおらず、メンバーたちは全員、独学で絵を描いてきたということです。
会場には、ふるさとの風景や菊池恵楓園の園内の様子を描いた作品など個性豊かな30点が展示されています。
金陽会メンバーで唯一現在も創作活動を続ける吉山安彦さんの新作の油絵です。
タイトルは「菊池渓谷」。
吉山さんが熊本県の菊池渓谷を久しぶりに訪れた際に感じた川の流れや岩の変化を繊細で緻密な筆使いで描いてます。
◆金陽会 理事 蔵座江美さん
「96歳になる吉山さんの新作を今回初展示しているので、ぜひこの機会に足を運んで実物を見ていただきたい」
この作品展は6月1日まで別府大学附属博物館の別館で開かれています。