ガソリン高い大分 なぜ価格表示しない…他店を意識?店を直撃「競争力が働かない」という指摘も

2025年03月11日 18:40更新

高騰が続いているガソリン価格について。大分県内は全国でもガソリン価格が高い地域ですが、県内のガソリンスタンドでは価格表示をしている店が4割に満たないことが分かりました。なぜ価格を表示しないのか取材しました。

 

 

 

県議会「こうした不透明な状況は消費者保護の観点からも看過出来ない重要な問題」

 

高騰が続いているガソリン価格。最新の調査では全国の中で大分は7番目に高く車社会の県内にとって厳しい状況が続いています。

 

 

石油情報センターによりますと、3月3日時点の県内のレギュラーガソリンの平均販売価格は1リットルあたり188.8円で高値が続いています。

 

こうした中、11日県議会の一般質問で県民クラブの福崎智幸議員がガソリン価格について取り上げました。

 

 

高値が続く要因の一つとして「価格を表示していないガソリンスタンドが多いため競争力が働いていない」と質しました。

 

 

◆県民クラブ 福崎智幸議員

 

「消費者にとっては事前に価格を把握することが重要であり、こうした不透明な状況は消費者保護の観点からも看過出来ない重要な問題だと考えます」

 

 

◆県生活環境部 島田忠 部長

 

「事業者団体に対し、店頭での価格表示を行うよう従来から協力を依頼していて先月も事業者への周知を改めて要請したところです」

 

 

 

 

 

 

県「ガソリン価格が高くなると価格を表示しない店が増える傾向がある」

 

県では県内200店舗のガソリンスタンドを対象に年2回調査を行っています。

 

 

それによりますと2024年12月時点で価格を店頭で表示している店は県内全体で37.5%でした。

 

 

市町村別にみてみると価格を表示している店のワースト3位は別府市で0%、由布市で11.1%、大分市で12.5%でした。

 

 

一方、価格を表示しているトップ3は宇佐市で76.9%、九重町・玖珠町、中津市で66、7%となっています。

 

 

県の担当者は「結果に対しては分析していない。ただ、ガソリン価格が高くなると価格を表示しない店が増える傾向がある」と話しています。

 

 

 

 

 

客「非表示は不安」「東京は価格がほとんど出ている」

 

◆TOS渡辺一平記者

 

「大分市内のガソリンスタンドです。こちらに設置されている看板を見てみると、レギュラー、ハイオク、軽油いずれも価格は表示されていません」

 

 

11日、大分市内をまわってみると価格を表示していないガソリンスタンドがありました。

 

 

なぜ、県内ではこうした店が多いのでしょうか。

 

 

◆ガソリンスタンドの店長

 

「価格を出していない理由として、(他店と比べて)値引きの格差とかも結構あるので出していないような感じでもある。何年か前からずっと表示していなくてそのままの流れがいっているような感じで特に意味合いはない」

 

 

こうした、ガソリンの価格を表示しないことについては客から不安の声も挙がっています。

 

 

◆大分市の客

 

「(非表示は)不安。でもどこに行っても(値段は)変わらないかなと思うので、近いところで入れるようにしている」

 

 

◆東京から来た客

 

「(他店との)競争でもって高かったり安かったりするのでは。(東京は価格が)ほとんど出ている」

 

 

◆大分市の客

 

「あまり県外で入れることがないので、逆に当然のようになっていて知らなかった」

 

 

県内のガソリンスタンドで目立つ価格が表示されない状態。

 

 

価格を表示することは義務ではありませんが、県も店頭価格を表示するよう事業者に要請していて今後、どのような対応になるのか注目していきたいと思います。

 

 

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