時速194キロ事故裁判 検察側・被告側双方が控訴 1審は「危険運転」認め懲役8年の実刑判決 大分

2024年12月12日 16:15更新

2021年に大分県大分市で起きた時速194キロの車による死亡事故について、危険運転致死罪を認め、被告に懲役8年を言い渡した1審判決を不服として、検察側と弁護側の双方が控訴しました。

この事故は2021年2月、大分市大在の県道交差点で小柳憲さんが車で右折しようとしたところ、当時19歳の被告の男が運転する時速194キロで直進してきた車と衝突し、亡くなったものです。

大分地検は当初、法定刑が懲役7年以下の「過失運転致死罪」で男を起訴。

しかし、遺族の署名活動などのあと、法定刑が懲役20年以下の「危険運転致死罪」に起訴内容を変更しました。そして、2024年11月に大分地裁で裁判員裁判が行われ、検察側は「制御困難な高速度」で「妨害目的」という要件を満たし、「危険運転致死罪」が成立するとして、懲役12年を求刑。

これに対し、弁護側は「危険運転致死罪にはあたらず、 被告は過失運転致死罪で処罰されるべき」と主張していました。

11月28日の判決公判で、大分地裁は「妨害運転」については認めなかったものの、「ハンドルやブレーキの操作のわずかなミスによって、事故を発生させる危険性があった」とし、「進行を制御することが困難な高速度」だったと認定。「危険運転致死罪」が成立すると判断しました。

その上で、被告の男に対し、懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

この一審判決を巡っては遺族側は「量刑が軽すぎる」として、12月4日、大分地検に控訴を要請する意見書を提出しました。

控訴の期限は12月12日まででしたが、検察側と弁護側双方が福岡高裁に控訴しました。

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