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全国的に増えている「無人の販売店」。
大分県内でもお取り寄せグルメや古着の販売など様々な業種で出店が相次いでいます。
その背景には「新型コロナ」や「人出不足」も。
一方で、コロナ禍の３年間で１０倍に増えたという全国の餃子の無人店…県内では閉店する店も出てきています。
現状を取材しました。
――ＴＯＳ児玉直輝記者
「大分市にあるこちらの店ではスイーツや北海道の名産品など様々な商品が並んでいますが、お店の中に店員の姿は見当たりません。こちらは無人のお取り寄せグルメ販売店です」
ことし２月に大分市新栄町にオープンした年中無休で２４時間営業の無人販売店。
東京で人気のグルメなど常時約５０種類が並んでいます。
タブレット端末を使って購入したい商品を選び会計をするという仕組みです。
こうした無人販売店が増えるきっかけとなったのが新型コロナだと言います。
――帝国データバンク 大分支店 吉元栄治さん
「接触をしないで物を買いたいという需要が大きくなったというのが一番大きいと思う」
また、各業界で問題となっている「人手不足」も背景にあり、こちらの店でもメリットをこう話します。
――無人お取り寄せグルメ販売店２４３６５ 川崎智貴さん
「人件費、作業人員が少ないというのが企業側のメリットの一つ。お客としては人（店員）がいないということで気軽に来てもらって心行くまでゆっくりと買い物ができるというのがメリットだと思う」
古着の無人販売店も
別府市亀川には古着の無人販売店も登場。
自由に商品を手に取ることができ試着室も用意されています。
ハンガーに付いたタグの色によって値段がわかるようになっていて、代金は料金箱に現金で入れるか電子決済でも支払うことができます。
人件費が浮いた分、販売価格を抑えることができ防犯カメラが設置されているため、これまで目立ったトラブルはないそうです。
１日に２０～３０人が利用していて現在、別府市内に２店舗を展開していますが年内に大分市にも出店する計画だということです。
また、新商品の情報などはＳＮＳで発信していて客とのコミュニケーションを図っています。
――オーナー 南龍治さん
「これからは無人店舗がどういうふうに人との繋がりを作るきっかけを生み出していくか。そこが今の自分の課題かなというふうに思っている」
餃子の無人店…閉店するケースも
一方で、大分市内では閉店するケースも目立つように。
こちらは、餃子の無人店があった場所です。
帝国データバンクによりますと全国の餃子の無人店はことし７月末の時点で１４００店舗とコロナ禍の３年間で１０倍に増えています。
しかし、出店のペースは鈍化傾向で市場は飽和状態に近づきつつあるとしています。
――帝国データバンク 大分支店 吉元栄治さん
「出店のしやすさの反対で撤退のしやすさもあって無人販売店間の競争というのは激しくなると思う。顧客に対する付加価値の提供というところが今後は求められてそういった店舗がより残っていくのかなというふうに思う」
アフターコロナの生活に定着しつつある無人店。
消費者の心を掴み続けるためには「無人」という特徴以外にも様々な工夫が求められそうです。
