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佐賀県の養豚場で、死んだ豚が家畜伝染病「豚熱」に感染したことが確認されたことを受けて、今後想定されるワクチン接種の対応などについて大分県は8月31日、市町村の担当者などを対象にした説明会を開きました。
佐賀県などによりますと、佐賀県唐津市の養豚場で8月29日、子ブタ6頭が死んでいるのが見つかりその後、家畜伝染病「豚熱」と確認されました。
これを受けて大分県は31日、大分市で市町村の担当者などを集めて今後想定されるブタへのワクチン接種などについて説明会を開きました。
会の中で大分県畜産振興課の武石秀一課長は「佐賀県での豚熱を受けて大分県内の発生リスクが格段に上昇した。今後、農林水産省から九州一円でワクチン推奨地域に指定される可能性が高くなった。その場合は、養豚場や野生イノシシを含めてワクチン接種を実施する予定。関係機関が連携して緊急事態を乗り越えていきたい」と呼びかけていました。
県によりますと、大分県内には45の農場で約15万頭のブタが飼育されています。
県が30日に各農場に連絡したところ、異常のある豚は見つかっていないということです。
県は県内での発生に備えて畜産農家を対象にワクチン接種の講習会を行う方針ですが31日時点で県内にワクチンの在庫はゼロだということです。
今後、確保できる量や納入時期についてメーカーと協議していく予定です。
農林水産省や県によりますと、豚熱は大分県内では1972年に宇佐市で発生して以降、感染は確認されていません。
県畜産振興課の武石秀一課長は報道陣に対し「佐賀県でまん延が進んでいる可能性は否めない。(大分県内の畜産農家は)ウイルスを運ぶ可能性のあるものはすべて水際で防いでほしい。農場に入ってくる人、車、野生獣、犬や猫。すべてに目を光らせてほしい」と話していました。
農林水産省によりますと豚熱は、ブタやイノシシの病気で人に感染することはなく仮に豚熱にかかった豚の肉などを食べても人体に影響はないということです。
また、感染したブタが市場に出回ることはないということです。