高崎山でサルの個体数調査始まる 適正管理が目的 大分
先週、鹿児島県の奄美地方が梅雨入りしました。大分県内も間もなく、本格的な大雨や台風のシーズンを迎えます。そこで、豪雨災害を引き起こす要因の一つ、「線状降水帯」についてお伝えします。
おととし、県内に大きな被害をもたらした「7月豪雨」。
48時間に降った雨の量は県内19の観測地点のうち、9か所で観測史上最大を更新しました。
日田市天瀬町では玖珠川が氾濫し、温泉街などに甚大な被害が出ました。
また、由布市湯布院町で旅館を営む家族が川に流されるなど、県内であわせて6人が犠牲となりました。
この時の豪雨を引き起こしたのが「線状降水帯」です。
線状降水帯は次々と発生した積乱雲が帯状に連なる現象で、同じ場所に長時間、激しい雨を降らせます。
◆大分地方気象台 中村政文さん
大量の雨が同じ場所で降るため、河川の氾濫や土砂災害などの危険性が一気に高まる。その状況下では避難が困難となる状態が考えられる
この線状降水帯はこれまで、予測が難しいとされてきました。しかし全国的に発生が相次いでいることから、気象庁が観測体制の強化などを行い6月1日から、予測情報の提供を始めることになりました。
この線状降水帯予測情報がどういう形で発表されるのかでしょうか。
発表されるタイミングは予想される時間の半日前、12時間前を目標としています。また対象地域は大分県であれば「九州北部地方」というように大まかな地域ごととなります。具体的には、例えば『九州北部地方では日の昼前にかけて線状降水帯が発生し大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります』といった表現で発表される予定です。
本格的な雨のシーズンを前に始まる線状降水帯の予測情報、自治体も期待を寄せています。
◆県防災対策企画課 後藤恒爾課長
こういった情報が出ることによって、被害を想定して事前に災害対策本部、あるいは警戒本部の立ち上げをしてそのための準備を整えることができる。かなりメリットのある事
線状降水帯の発生が事前に予測できることで、自治体では避難指示の発表や避難所の開設などを、これまでよりも時間的なゆとりがある段階で行えるようになります。