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3月11日ーー東日本大震災からまもなく12年
~今は当たり前にできることが、災害が発生したらとても大変なことになってしまうこと~
東日本大震災から12年。
私たちも体験した熊本・大分地震からは、まもなく7年になります。
地震以外にも、台風や大雨の被害が毎年のようにあって、災害への備えは、みんなの課題です。
県の防災アドバイザーで、防災と介護を考える会社「50S(ゴーマルエス)」代表・首藤明子さんです。
学校や地域での研修会を開催したり、防災用品の紹介や検証などを、行なっています。
こちらは、「50S」が、様々な防災用品を1つにまとめた「帰宅困難時10セット」、通称「帰れま10」セット。
自宅以外で災害にあった時に、すぐに役立つライトや飲み水、救急セットなど10種類が入っています。
こちらは先日、ある高校にPTAを通じて100セット納入されました。
首藤さんは、介護福祉士だった経験を活かし、特に女性やシニアにやさしい防災を目指しています。
その首藤さんが、近年強く感じているのは「トイレの備え」です。
◆50S(ゴーマルエス)」代表・首藤明子さん
「去年1月の地震のあと、最も多かった相談が、トイレの相談でした。」
2022年の1月22日未明。
日向灘を震源とするマグニチュード6.6の地震。
佐伯市や大分市で震度5強を観測しました。
◆50S(ゴーマルエス)」代表・首藤明子さん
「マンションにお住まいの方が多かったと思います。停電でトイレが使えなかったとか、高層階でいて、下まで降りられなくて困ったとか、トイレの備えはどうしたらいいのかって言うのが、すごく多かった相談内容でした。」
懐中電灯を備えたり、水や食料を備蓄なさっているご家庭は多いと思います。
「ローリングストック」という言葉もずいぶん浸透してきました。
しかし、トイレの備蓄に関しては食料などと比べると進んでいないようです。
◆50S(ゴーマルエス)」代表・首藤明子さん
「食料を備えられている方は、増えてきたと思います。でも、食べたら出るんです。トイレだけは我慢できないんです。我慢しちゃうと、体にも影響を及ぼします。だからトイレの備えは一人一人しっかりしていただきたいと思います。」
50Sが企画したトイレのセットですーー1人分・1週間分です。
これだけの量を想定しているんです。
匂いを防ぐ厚手の袋や、固めるための凝固剤はもちろんのこと、手を自由に洗えない時のための、手袋なども入っています。
また女性は生理という場合もあるでしょう。
風呂に入れないことも想定して、ウエットタオルや消毒シートなども考えておく必要があると首藤さんは言います。
そしてもう一つ、大事なことが…。
◆50S(ゴーマルエス)」代表・首藤明子さん
「ぜひ、お試ししてほしいと思います。リハーサルをぜひしてほしいと思います。一度経験してみることが、すごく大事です。今はいつでもトイレに行けるので、当たり前に慣れてしまっているので、トイレのないことをイメージして、何が必要で、どうしたらいいのかっていうのを経験して、備えてほしいと思います。」