「黄色いワッペン」 交通安全願い、ことしも新1年生に
東日本大震災の発生から3月11日で12年。
【防災企画】
~震災を風化させないよう大分県日出町で行われている避難訓練~
日出町の南浜自治区です。
海辺に近い場所は海抜2メートル。
南海トラフ巨大地震では、日出町内で最大の約5メートルの津波が想定されてます。
日出町では、東日本大震災が起きた3月11日に近い3月の第1日曜日を、独自に「一斉避難訓練の日」とし、防災行政無線を鳴らして自治区ごとに訓練してもらうよう呼び掛けています。
ことしの訓練は3月5日に行われました。
海が目の前にある南浜自治区では、この日に合わせて南海トラフ巨大地震を想定し、実際に避難する訓練をしています。
住民の4割以上が高齢者で、定期的な訓練が大事だと考えていますが、新型コロナの影響で4年ぶりの実施となりました。
参加した約50人はお互いに声を掛けながら、坂の上で海抜15メートルほどの場所にある緊急避難場所の日出幼稚園に向かいました。
◆女性
「何とか歩けるかな。間に合うかなと思って来ました」
◆男性
「いざという時にスムーズに動けるかな。(訓練に)参加して練習しておくのはいいと思います」
自治区内には、車が通れない狭い道も多く、訓練で課題も見えてきました。
◆長野孝正区長
「介護が必要な人がいるときには、車を利用して逃げないと津波に飲み込まれてしまうのではないかという気がしています。(今後も訓練を)必ず行っていきたいです」
日出町は、「一斉避難訓練をきっかけに災害時の行動などを改めて確認してほしい」と話しています。