みんな違ってみんないい! 多様性の花「ツバキ」の奥深い魅力に迫る

2023年03月01日 16:30更新

春が近づいてきて、いろいろな花の便りが届くようになってきました。

 

 

今回は椿の話。

 

椿、とても奥深い、魅力的なお花なんです。

 

国際的に認められた「つばき園」で取材してきました。

 

古来、愛される花「ツバキ」

 

日本書紀や古事記にも登場する椿。

 

室町時代から品種改良が行われているという椿。

 

茶道に欠かせない花、そして武士の嗜みだったといわれる花…椿。

 

 

 

ーーTOS小笠原正典キャスター

 

「木へんに春と書いて椿。ここ、大分農業文化公園るるパークの椿園は日本に九つある国際優秀つばき園の一つなんです」

 

 

ツバキ愛好家の世界的な組織「国際ツバキ協会」が認定する「国際優秀つばき園」。

 

認定を受けるためにはいくつもの高いハードルがあります。

 

 

 

ーー大分農業文化公園るるパーク 世満陽子さん

 

「品種数を揃えないといけないとか、ラベルをきちんととかですね。あとは皆さんに、その椿を知ってもらうような活動をしないといけないとか、いろいろハードルがあってですね」

 

 

その努力の甲斐あって、2012年に見事認定。

 

そして去年、10年ごとに行われる再審査もクリア、再認定を受けました。

 

 

ーー大分農業文化公園るるパーク 世満陽子さん

 

「ほっとしました!よかった!再認定していただけた!と思ってですね。もう心底ほっとしました」

 

ツバキは“多様性”の花

 

椿まつりが始まったばかりの12日日曜日。

 

日本の椿研究の第一人者、東海大学名誉教授の田中孝幸さんの講演会がありました。

 

 

田中さんに椿の魅力を聞きますと・・

 

 

 

ーー東海大学名誉教授・国際ツバキ協会理事 田中孝幸さん

 

「他の植物でこれだけ多様性のあるものは、花に多様性のあるものはあまりありません。多様性のある花形を誇ってるし、花色、それから葉っぱにもあの金魚の葉っぱみたいな面白い葉っぱの形をしたやつ、斑入りの植物、ありとあらゆる形態のものがあると言っても過言ではないと思います」

 

 

金魚の形をした葉っぱ??

 

田中先生のエンジンがかかってきました。

 

その珍しいつばきがここにあるというのです。

 

 

 

ーー東海大学名誉教授・国際ツバキ協会理事 田中孝幸さん

 

「これが金魚葉、金魚みたいな葉っぱしてますよね、横から見たら。金魚葉の中にたまに、おっ!と思うようなやつが出てくるんですよ。葉っぱの真ん中から葉っぱが出てくる。これを金魚葉、梵天葉というんです。私は植物はいろいろ見てきましたけど、葉っぱの付いているところから葉っぱが出てくる、驚きでしょ?」

 

 

華やかでありながら、控えめな美しさの椿。

 

そして、「みんな違ってみんないい」という多様性がある椿。

 

時代が椿に追いついてきたのかもしれません。

 

 

ーー東海大学名誉教授・国際ツバキ協会理事 田中孝幸さん

 

「今、環境問題という問題がありますけれども、やっぱり多様性がないと生物は生き残っていけないというところもあると思いますし、椿の多様性を見て、いいなと思う人たちが増えることによって、何か心の中に残るものがあればいいかなとは思います」

 

 

 

現在、開催中の大分農業文化公園るるパーク「椿まつり」。

 

今は室内のつばき園が見ごろで、3月の中旬からは屋外のつばき園が見ごろになるということです。

 

 

期間:2月11日(土)~3月31日(金)

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