鳥人間?正体は「グライダー」88年前の日本記録がきっかけ 久住を聖地に

2022年08月31日 20:00更新

 

空を悠々と飛んでいるのは…鳥人間?ではなく「グライダー」です。

大分県竹田市にある久住滑空場では例年、この時期、青空に浮かぶグライダーの姿が見られます。

主に大学の航空部の練習拠点となっていますが、学生訓練の合間に社会人クラブも活動していて、先月、今シーズン初の「グライダー合宿」が行われました。

 

 

滑空場で「合宿」が行われる理由は

 

なぜ、グライダーは「合宿」なのか?

グライダー(滑空機)とは、翼と車輪があり人が操縦する航空機の1つ。

エンジンはついておらず、テレビでおなじみの「鳥人間コンテスト」に出場する人力飛行機でもありません。

そのため、ウインチや別の飛行機に引っ張ってもらわないと離陸できず、上昇気流を利用して、大空を滑空する仕組みになっています。

 

また、多くの場合、飛ばない時期は機体が分解され保管されています。

そのため、いざ飛ばすとなると、機体の組み立てや滑走路までの搬送など準備に多くの人手が必要となるため、「合宿」というスタイルになります。

 

 

 

この日の合宿には、九州各地の学生や搭乗体験の人など19人が参加しました。

トレーラーから胴体を引き出して主翼と水平尾翼を取り付けます。

チェックリストをもとに点検を行った後、向かい風で離陸するため(この日は)1キロ程離れた丘の上に軽トラックで機体を運びます。

 

 

最終確認が終わっていよいよ離陸!

 

この日は上昇気流が弱く、3~4分ほどの滞空時間でしたが、それでも非日常的な空の旅を楽しむことができました。

 

 

 

そもそも、なぜ久住に滑空場が

 

その答えが、格納庫の横にある石碑に刻まれていました。

 

 

石碑の解説文によると、1934年、九州帝国大学(当時)の関係者が製作・操縦した滑空機が久住山肥前ケ城山頂から翔びたち、1時間26分という当時の日本記録を樹立。

この飛行を目撃した少年が後に航空関係者となり、久住山を山岳滑翔の聖地とするため滑空場を誘致開設したということです。

 

先人たちの思いを胸に

 

88年前、大空に思いを馳せた先人たちの願いが今に受け継がれ、久住山麓ではこの夏もたくさんのグライダーが青空を彩ります。

 

 

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