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時代にそぐわない理不尽な校則、いわゆる「ブラック校則」が全国的に問題となる中、大分県内の学校でも見直しが進められています。
その一方で「眉毛」関するちょっと気になる校則がありました。
どんなものなのか、取材しました。
県教育委員会は5月、各県立高校が昨年度行った校則の見直しの状況を発表しました。それによりますと、靴下や下着について着用出来る色が増えるなど、全体のおよそ7割の高校が校則を一部変更しました。
「中学校の校則」去年と今年変った点は
では、中学校ではどうなのか。
TOSでは大分市立の全ての中学校の校則について、昨年度と今年度で変わった点を調べました。調査の結果、ある中学校では…
◆TOS白井信幸記者
「靴下の色です。昨年度までは男女とも白色のみだったんですが、今年度を見てみると、黒や紺色も追加されています」
このような校則の見直しは9割近くの中学校で確認できました。
その一方で、残されたままになっている気になる校則も。
眉毛の状況によっては大会参加認めない…その理由は
◆TOS白井信幸記者
「眉毛をそったり整えたりすることを禁止している校則が結構見られますね」
それが「眉毛」に関する校則。
大分市の市立中学校のうち、眉毛に手を加えることを禁止する校則は27校中、およそ6割にあたる17校で確認出来ました。
中には眉毛を剃ると、「大会」に出場できなくなるとしているところも…
そのうちの1つの中学校は理由について、「中学校体育連盟の規定で決まっているから」と話していました。
そこで、県の中体連の大会要項を見てみると、確かに、眉毛の状況に応じては大会への参加を認めないとしていました。
街の意見は「意味ない」体育連盟の担当者は「教育活動の一環」
(大分県中学校体育連盟の大会要項)
この状況について街の人に意見を聞きました。
◆街の人は
「(中学生の時に)おかしいなとちょっと思ったが、学校の代表として(大会に)出るから、仕方ないのかなと思った」
「スポーツと関係ないし、あんまり意味ないかなと思う」
「おかしいと思いますね」
「私としては整えるくらいは良いのではないかと思う」
県中体連の担当者は「大会は教育活動の一環」であることから、「各学校の校則を踏まえて、規定は決められている」と話していました。
またこんな理由も…。
◆県中体連の担当者は
「学校が荒れていた時代には、眉毛を剃った選手を見て他の選手が委縮し、力を発揮できないことを防ぐ目的もあったと考えられます」
なお、眉毛が理由で大会への出場が認められなかった選手は「近年ではいないと思う」ということです。
教育の専門家は「生徒たちの意見に耳を傾けて」
教育の専門家は、時代の変化に応じて校則の見直しをしていくことが大事だと話します。
◆大分大学 長谷川祐介教授
「生徒たちがどう考えているのか、生徒たちの意見にしっかりと耳を傾けてもらって、(生徒の)管理の手段ということではなくて、主体性だとか権利を大切にして、これから生徒指導をしていくことが必要になってくる」
県中体連でも「眉毛」を含む規定の見直しを進めていて、「まずは各学校の校則の状況を調べたい」と話しています。
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